福井の中小企業がAI導入を始めるなら、最初に考える3つのこと
福井の中小企業がAI導入を検討するときの誤解と、最初の一歩の見つけ方を整理する。専門知識がなくても始められる進め方を紹介する。
この記事で分かること
「AI導入」と聞くと、東京の大企業やIT企業がやることで、福井の中小企業には縁のない話だと感じる人は多い。
本記事では、その感覚がなぜ生まれるのかを整理したうえで、福井の中小企業がAI導入を検討するときによくある誤解を解きほぐす。
そのうえで、最初にどの業務から手をつければよいか、どんな進め方が現実的かを紹介する。
「AIは大企業のもの」という感覚はどこから来るか
ニュースやSNSで取り上げられるAI活用事例は、大都市の大企業や急成長中のIT企業のものが目立つ。
そのため、AI導入には大きな予算や専門部署が必要だという印象が先に固まってしまう。
しかし実際には、人手が限られていて、紙やExcelで業務を回している会社ほど、AIを取り入れたときの効果を実感しやすい面がある。
福井の中小企業には、担当者が一人で複数の業務を兼務していたり、ベテラン社員の頭の中にしか手順が残っていなかったりする現場が少なくない。
そうした現場ほど、決まった作業を型どおりに拾い上げるAIの得意分野と相性がよい。
「大企業がやることだから自社には関係ない」という感覚は、AI導入を検討する入口で立ち止まってしまう一番の理由になっている。
福井の中小企業によくある3つの誤解
AI導入の相談を受けていると、着手する前の段階でつまずいている会社に共通する誤解がある。
誤解1:お金がかかる
最初から大きなシステムを想像してしまい、投資に見合うか判断がつかないまま検討が止まることがある。
実際には、特定の一業務だけを対象にした小さな範囲から始める方法もあり、規模に応じた進め方を選べる。
誤解2:専門知識が必要
社内にITに詳しい人材がいないから無理だ、という声もよく聞く。
だが、AI導入で最初に必要なのは専門知識よりも、「どの業務に時間がかかっているか」を自分たちの言葉で説明できることのほうが重要になる。
専門的な設定や実装の部分は、外部の支援先に任せられる。
誤解3:人の仕事を奪う
AIが仕事を代わりに全部やってしまい、社員の役割がなくなるのではという不安もある。
実際にAIが得意なのは、決まったルールに沿った転記や整理といった作業であり、取引先との信頼関係を踏まえた判断や、現場を見なければ分からない見立ては、これまで通り人が担う。
AIは仕事を奪うのではなく、時間のかかる一部の作業を引き受ける存在に近い。
人手不足で求人を出す前に
人手が足りないと感じたとき、多くの経営者がまず考えるのは求人を出すことだと思う。
これは自然な発想であり、間違ってはいない。
ただ、福井の中小企業の経営者と話していると、求人を出しても応募が集まりにくいと感じている、という声をよく聞く。
採用が決まったとしても、教育には時間がかかり、実際に働いてもらってみないと定着するかどうかは分からない。
求人には、想像している以上に時間とコストがかかる。
だからこそ、求人を出す前に一度立ち止まって考える価値がある。
「今、埋めたい穴は何か」を掘り下げてみると、実はその多くが、毎日繰り返している定型的な作業だったということがある。
伝票の転記、問い合わせへの一次対応、日報の集計といった業務は、新しく人を雇わなくても、AIが引き受けられる範囲であることが多い。
これは「人を雇うな」という話ではない。
対面でお客様と信頼関係を築いたり、現場を見て判断したり、臨機応変に動いたりする仕事は、これからも人にしかできない。
むしろ、定型作業をAIに任せることで、今いる社員の時間を、そうした人にしかできない仕事に振り向けられるようになる。
求人を出すこと自体はこれからも必要な場面が多いはずだが、「今回埋めたい穴が、本当に新しく人を雇うべき穴なのか」を先に確認しておくと、採用の判断そのものの精度も上がる。
一人分の仕事をまるごと肩代わりさせるのではなく、LINEの中に「AI社員」を一人置いて、定型的なやり取りだけを任せるという考え方もある(詳しくはLINEにAI社員を一人置くという発想を参照)。
採用と同じように、まず一つの役割から任せてみるという発想で考えると、AIという選択肢が現実的な検討対象になってくる。
最初に手をつける業務の見つけ方
採用を検討するにせよ、AIを検討するにせよ、最初にすべきことは同じだ。
どこから始めればよいか分からない、という相談は多い。
判断に迷ったときは、次の3条件に当てはまる業務を探すとよい。
- 毎日、あるいは毎週のように繰り返している作業か
- 紙やExcelへの転記・入力が発生しているか
- 特定の担当者しかできない、属人化した作業か
たとえば見積書づくりは、この3条件に当てはまりやすい業務の代表例だ(詳しくは見積書づくりが遅くなる理由と、AIで自動化できる範囲の見分け方を参照)。
また、LINEでのお客様対応や社内のやり取りも、繰り返しが多く属人化しやすい業務として挙げられる(LINEにAI社員を一人置くという発想を参照)。
自社の業務を一つひとつ思い浮かべながら、この3条件に当てはまるものを探してみると、最初の候補が見えてくる。
進め方:いきなり全社導入しない
AI導入でつまずきやすいのは、最初から全業務・全部署を対象にしようとする計画だ。
検討している間に時間だけが過ぎてしまい、結局手をつけられないまま終わることも少なくない。
現実的なのは、まず一つの業務、できれば影響範囲が小さく、失敗しても業務全体が止まらない業務を選び、小さく試してみることだ。
たとえば次のような順番で進めると、現場の負担を抑えながら検証できる。
- まず一週間、対象業務にどれくらいの時間がかかっているかを担当者に書き出してもらう
- そのうち「型どおりに繰り返している部分」だけを切り出し、AIやワークフローに任せてみる
- 実際に運用しながら、抜け漏れやズレがないかを人が確認する期間を設ける
効果を確かめながら、対象を少しずつ広げていく。
この進め方であれば、社内の納得感を得ながら定着させやすい。
逆に、検証の期間を設けずにいきなり本番運用へ切り替えてしまうと、現場が使い方に慣れる前につまずき、結局は元のやり方に戻ってしまうことも起こりうる。
福井だからこそできる進め方
AI導入というと、遠隔でのやり取りだけで進むイメージを持たれることもある。
しかし、実際の業務を理解するには、現場に足を運んで担当者の話を直接聞くことが欠かせない場面も多い。
SHIKAKERUは福井県内の拠点を持ち、福井県内であれば訪問しての相談に対応している。
現場を見ながら、どの業務がAI導入に向いているかを一緒に整理できる距離感は、福井の中小企業にとって相談のハードルを下げる要素になると考えている。
福井県外の場合も、オンラインでの相談に対応している。
AIに向かないこと
正直に書くと、AIは決まったルールに沿った作業を得意とする一方で、最終的な価格判断や、取引先・お客様との信頼関係づくりはできない。
「AIを入れれば経営課題がすべて解決する」という考え方は、現実的ではない場面のほうが多い。
無理に任せきろうとすると、かえって現場の納得感を損ない、結局は人が手直しをする二度手間になりかねない。
SHIKAKERUとしても、自動化できない部分まで無理に自動化する提案はしない。
どこまでがAIに任せられる領域で、どこからが人の判断が必要な領域かを切り分けることが、福井の中小企業がAI導入を始めるときの最初の一歩になると考えている。
まとめ
福井の中小企業がAI導入を始めるにあたって最初に考えるべきことは、大きな投資でも、専門知識でもない。
「お金がかかる」「専門知識が必要」「人の仕事を奪う」という3つの誤解を一度脇に置き、毎日繰り返していて、紙やExcelへの転記が発生していて、特定の人しかできない業務を一つ見つけることから始まる。
SHIKAKERUでは、LINE×AIによる業務自動化などの支援実績をもとに、福井県内であれば現地に訪問しながら、どの業務から着手すべきかを一緒に整理するところから相談を受けている。
自社のどの業務が最初の一歩に向いているか気になる場合は、無料診断や無料訪問相談から確認できる。
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